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法学類月報第90号を発行

法学類月報第90号を発行

法学類月報は、広報委員会および学生ボランティアの協力により、法学類の最近のトピックやコラム、エッセイなどを通じて法学類の「今」を関係者の皆様にお伝えするものです。

※試行的にhtml版を直接掲載しています。PDF版はページ下部のリンクからご利用いただけます。


今号は、8月末で退職された羽賀由利子先生からのご寄稿、教員関係者からのご寄稿、今年度後期(Q3・Q4)の開講形態についてのお知らせ、教員人事のお知らせです。後期開始が目前です。様々な情報を入手し、それぞれの信頼性を判断した上で、自身にとって最善の選択をしてください……難しいですね。

 

教員エッセイ:第53回 羽賀由利子先生(国際私法・国際取引法)
「お茶をして心にゆとりを」

この文章が公開される頃には、私はもう(金沢には)いないでしょう。

……と、一度書いてみたかったこの文章を、いま東京で書いています。

南国育ちの私が雪国・金沢に行くことへの周囲の心配をよそに、積もる雪に毎年浮かれ、パリに比べれば冬季の曇天もさほど気にならず、夏の暑さは穏やかで(※個人の感想です)、8年半もの間、楽しく過ごしました。見方を変えれば、冬はいつも寒いし、雨の多い気候は頭痛持ちにはつらいし、夏も夏らしくない。そんなネガティヴな思いにとらわれなかったのは、ひとえに、周囲の人々に恵まれたおかげです。

中でも6階の法学類教員控室は、私にはとても重要な存在です。行けばいつでも誰かと出会える場所で、仕事がわからなくなったり、論文が進まなかったり、何だか面倒くさくなったり、とにかく行き詰ったら6階に行って、先生方や教務員さんとお茶を片手に雑談する。そうすると、不思議と「さて、やるか」という気分が生まれるものでした。もともとむらっ気があり、筆の進まなさを師匠に心配されていた私が曲がりなりにもやってこれたのも、間違いなくこの場所のおかげです。最近、北欧・スウェーデンのフィーカ(Fika)というお茶休憩文化が生産性を高めるとして注目されているそうですが、法学類では以前からこれが実践されていたと言えるのかも知れません。このような暖かな環境で過ごしたことは、私の一生の財産です。先生方、職員の皆さま、個性的なゼミ生をはじめとする学生さん方、金沢で出会ったすべての方に心から御礼申し上げます。

コロナ禍での異動で、新任校ではまだ同僚にも出会えず、フィーカなど夢のまた夢。昨年・今年の新入生の皆さんはこんなに不安だったのかと実感し、人間が社会的動物であることを思い知らされています。人との交流が制限されなくなる日常が早く戻ることを祈っています。落ち着かない世の中ですが、皆さまどうぞお健やかにお過ごしください。

 

寄稿:「大学教員の日常」

今回は、大学教員の日常を妻の目線から少し紹介したいと思います。夫の日常を観察している第一印象は、「いつも忙しそうだなぁ」というものです。

夫は、日々、研究室で本に囲まれて一人で研究に明け暮れたり、休日には研究会があったりと、到底私には真似できないと思いながら、夫を眺めています。私なら研究分野を見つける時点できっと挫折していたでしょう。
このような理由で、私は大学教員の方々をいつも尊敬しています。とはいえ、私自身、大学に入りたての頃は「大学教員」という職業について、少し勘違いをしていました。恥ずかしながら大学教員は自由にのんびり自分の研究ができて羨ましいとすら思っていました。

また、大学教員の主な仕事は、「この法律のここがよく分からない」という学生に分かりやすく指導することや、学生生活の相談に乗ることだと思っていました。もちろん、教育者としての仕事はとても重要でしょう。しかし、大学教員の本分は研究成果をあげることだそうです。

私は、自身が大学生の頃は、大学教員の苦労など露知らずでしたので、頻繁に先生の研究室を訪ねては分かるまで丁寧に教えてもらっていました。今思うと、もっと質問を整理してから聞きに行けば良かったと少し後悔しています。(学生時代の先生方、本当にありがとうございました)。などとお話しすると、いかにも、堅苦しい仕事のようにも見えますが、研究者の性分なのか凝るときはとことん凝るようです。

 

最近、夫は、ワインに凝っているようで、深夜に帰宅しては色々と飲み比べをして楽しんでいます。その姿は家族から見て少し微笑ましかったりもします。

(法学類I教員の配偶者)

 

お知らせ:令和3年度後期(Q3・Q4)の開講形態について

まもなく後期(Q3・Q4)が開講されますが、多くの講義科目では前期(の一時期)と同じく、教室での対面講義とそのリアルタイム配信からなる、ハイフレックス型が採られる予定です。

自宅等での受講にあたっては、ぜひ法学類月報第84号掲載の寄稿「多画面のすゝめ」や、同じく第85号の寄稿「私のDX」などを参照してみてください。受講しやすくなるかもしれませんよ。

 

教員人事のお知らせ

8月31日付で羽賀由利子准教授(国際私法、国際取引法)が退職、 成蹊大学法学部へ異動されました。

 


  • 法学類の学生、卒業生、教員に関係するイベント等の情報を、ぜひお寄せください。
  • 関係者の皆様のご寄稿を歓迎します。採用された方には、法学類グッズを進呈します。
  • 本誌のバックナンバーは、金沢大学法学類Webサイトに掲載していますのでご覧ください
    (https://law.w3.kanazawa-u.ac.jp/category/brochure/geppo)
  • また、メールでの定期配信(無料)をご希望の方は、金沢大学人間社会系事務部学生課 (n-kyomu※adm.kanazawa-u.ac.jp)までお申し込みください(※マークをアットマークに変更してご利用ください)。
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