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法学類月報第112号を発行

法学類月報第112号を発行

法学類月報は、広報委員会および学生ボランティアの協力により、法学類の最近のトピックやコラム、エッセイなどを通じて法学類の「今」を関係者の皆様にお伝えするものです。

※試行的にhtml版を直接掲載しています。PDF版はページ下部のリンクからご利用いただけます。


この号が発行されるともう第3Qが目前です。何となくソワソワしますね。今号は尾島先生のエッセイ、刑事訴訟法ゼミから少年院と刑務所の見学報告の寄稿、法曹養成委員会から大学院進学と司法試験合格をめぐる状況の報告です。さあ、螺子を巻き始めるとしましょうか!


教員エッセイ:
第71回 尾島茂樹先生(法科大学院/民法)

大学教員の仕事は何なのか。私は、各種の「調査」では、仕事は「研究・教育」としている。しかし、コンピュータでいえば、タスクバーに常に10以上の「タスク」があり、同時並行で仕事をしている感じで、しかも多くの時間を取られているものが「研究・教育」とは直接関係ないものである。平日は、ほぼ事務仕事のメール対応や役所・事務への提出書類作成で終わる。事務仕事は平日だけでは終わらないことも多く、その他の重要な仕事(教育を始めとして、こちらが本業)のため休日もほぼ大学に来ている(自己研鑽)。もちろん自宅でもできる作業は帰宅後もしている。私は、自分の仕事は遅くないと思っているのだが……。いわゆる「大学ランキング」で日本の大学が年々(さらに!)ランキングを下げている。大学教員が本業以外で忙しすぎるのが原因なのは間違いない。

ただ、私個人としては年齢から来る衰えも否定しない。若い頃に比べて記憶力や頭の回転速度は間違いなく劣化した。私は、20代の頃に日本将棋連盟からアマチュア■段の正式免状をいただいたが、現在はとてもその実力はない。将棋界では藤井聡太七冠(執筆時。20代)が大活躍しているが、他方で、元七冠(永世七冠で19世名人の資格あり。50代)の羽生善治九段がA級から陥落し、また私と同学年の谷川浩司17世名人(60代)はB級2組まで所属クラスを落とした。 天才と呼ばれる人間でも年齢には勝てないらしい。天才でもない私の頭脳が年齢によって衰えていくのは当たり前といえる。

ちなみに、私は、レジ橫からついでに買ったような飲み物を控室の冷蔵庫に入れておくことがあるが、意識せずついでに買ったものなので、忘れてしまうこともある。一般に、冷蔵庫の中の賞味期限切れ食品はこのようにして生ずるのであろう。控室の冷蔵庫横に置いてある「富士山コーラ」は、かなり前に私が買ってきたような気もするのだが、確信が持てない。結局、賞味期限を大きく過ぎた所有者の分からないコーラが放置されることになっている。

「富士山コーラ」と鉢植え

「富士山コーラ」

 

トピックス:「法曹になるためのロースクール選びとは」

皆さんの中には、将来の仕事として法曹(弁護士・裁判官・検察官)を視野に入れ、法科大学院(いわゆるロースクール)進学を考えている人もいるかと思います。そのための日々の学修や進学先の選択については、頭を悩ませるところですね。

法学類法曹養成委員会では、金沢大学法学類から各法科大学院を経て法曹になるルートを継続的に追跡しています。そのデータの一部を、「法曹になるには法学の勉強が得意でないとダメなのか」という点を中心に、考察してみました[注1]。ここでは紙幅の制限から数値には触れませんが、詳細を法学類Webサイトで公開しています[注2:ページを参照する(新しいタブで開きます)]。

あくまでも大学院進学者の法学類卒業時のGPAの値から推測するとですが、結論からいえば、他大学の大学院に進学した場合、金大卒業時のGPAが大学院進学者のなかで相対的に低くとも司法試験に合格するケースがあり、他方、卒業時に一定の成績を修めている者(相対的に他大学の大学院進学者よりも勉強が得意な者)は、転居等の環境を変える労をとらなくとも金沢大学の法科大学院での学習で司法試験に合格することができているという状況です。

法曹養成委員会としては、学類在学時に十分な学修の上で進学し、無事に司法試験に合格することを願っています。

[注1]大学院進学者の意識を調べたり学生生活を追ったりしたわけではなく、また、分析対象数の問題から、卒業年度を区別せずに行った簡易的な分析であることには留意してください。

法学類 法曹養成委員会

 

寄稿:「少年院と刑務所の見学を通して」

この夏、刑事訴訟法ゼミの学習の一環で、金沢市の少年院と刑務所の見学に行ってきました。

少年院は、私が想像していたよりも明るく綺麗な建物でした。廊下には少年たちが描いた絵や作った作品などが置いてあり、学校のような雰囲気です。たしかに、階段には落下防止の柵が設置されていたり、少年が過ごす部屋の窓には鉄格子がはめられていたり、特有の圧迫感はありましたが、窓自体が非常に大きいため差し込む光の量も多く、全体的に穏やかな空気でした。また、少年一人ひとりに合わせた指導プログラムが用意され、職員との距離の近さも感じるような、あたたかく手厚い指導が行われている印象を受けました。

一方、刑務所は建物自体が高い壁で囲まれているため、屋内の階段や窓には柵や鉄格子はありません。ですが、その独特の閉鎖的な雰囲気は、言葉では表しにくいものがありました。刑務所の職員の方には威圧感を伴うような厳格さも感じましたが、それは刑務所内の秩序維持には欠かせないものかもしれません。

社会的役割の異なる両施設の見学は、その違いを目の当たりにすることのできた貴重な経験でした。それを通じて、私は、若年受刑者の厳格な刑務所への入所は、更生の可能性を減じてしまうことにつながる面もあるのではないかと思いました。今後ゼミの中で、若年受刑者の更生のあり方について考察を深めていきたいという、新たな目標ができました。

(法学類3年 S. M.)

 


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※法学類法曹養成委員会の署名が入っていなかったため、PDFを差し替えました。関係者の皆様にご迷惑をおかけしたことをお詫びいたします。(2023年9月26日)