刑事裁判入門 特別講演 「犯罪捜査の現場」
2014年1月27日、刑事裁判入門の講義において、元滋賀県警刑事部長 吉倉義行氏をお招きし「犯罪捜査の現場」と題した講演を行っていただきました。
まず、警察における、階級、組織編制及び各担当部局の具体的活動内容などをご説明いただきました。
次に、刑事裁判に登場する証拠が、犯罪捜査の現場においてどのように収集され、証拠化されていくのか、薬物事犯の事例、少年事件における事例、殺人事件における被疑者死亡の事例などを例にご紹介いただきました。
証拠収集における実際の捜査現場での捜査官の目線を知り、緊迫する捜査の現場を感じることができました。
これらの事件も含め、どのような事件においても「任意捜査の原則」が、捜査現場においては貫徹されていることをお話しいただきました。
「任意捜査」の現場では、決定的証拠を欠きつつも、もう少しで自供を得られそうな被疑者を、深夜12時には一旦釈放しなければならないとのこと。その際に迫られる警察の判断や対応などをリアルに伝えていただき、受講生が思わず引き込まれる場面もありました。
後期を通じて勉強してきた刑事訴訟法が、実際どのように用いられているのかについて、受講生の皆さんが少しでも実感を持ち、今後の法律学習における一助としてくれることを期待します。(大貝 葵)