成功大学法律学系と部局間交流に関する同意書を締結
成功大学法律学系と部局間交流に関する同意書を締結
2012年7月31日,金沢大学人社2号館第一会議室にて,台湾・国立成功大学法律学系の許育典教授(法律学系主任)と郭書琴副教授ご出席の下,金沢大学法学系・法学類・大学院人間社会環境研究科(人社環研)との間での学術交流及び協力のための同意書署名式及び記念シンポジウムが行われました。
まず,許教授と名古道功法学系長,中村正人法学類長が同意書へ署名をした上で祝辞を述べ,引き続き,「法学系大学院の国際化」というテーマの下,二部構成のシンポジウムが開催されました。
シンポジウムの第一部では,はじめに郭副教授が台南市や成功大学を紹介し,とくに成功大学法律学系の特色として,台南サイエンスパーク(台南科学工業園区)を擁する台南地区における人材養成の必要性に応えるため,経済、貿易、労務、環境保全および科学技術に関わる法律を研究・教育する「科技法律研究所」(Graduate Institute of Law in Science and Technology )を有していることを指摘しました。さらに足立英彦(法学系教授,法学類・人社環研担当)が人社環研の紹介を行い,英語による授業や,「日本法入門」「基礎講義」など,留学生向けの授業も提供していることを説明しました。その後,交換留学生として金沢大学人社環研に所属している張中愷君と李元棻さん(台湾・国立政治大学法学院修士課程)が,金沢大学での勉学と生活について,各自の経験をふまえつつ紹介をしてくれました。
シンポジウムの第二部(基礎法研究会と合同で開催)では,郭副教授が 「グローバル化時代における方法・知識・法学教育:一法人類学者の見方」(Method, Knowledge, and Legal Education in the Era of Globalization: A View from a Legal Anthropologist)というタイトルの下で報告をし,彼女が博士号を取得したアメリカ合衆国ノースウェスタン(Northwestern)大学での経験もふまえつつ,各国・地域の法令・文化は異なるものの,個々の事例を法的に取り扱う際の方法にはグローバルな側面があり,そのグローバルな部分を留学生にも伝えていくことが必要なのではないか,という趣旨の提案をされ,その提案について引き続き活発な意見交換が行われました。
今後は研究者間の交流をスタートさせ、学生・院生の交換も含めた、活発な交流へと発展させて行く予定です。(文責:足立)