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赤松俊彦 (公法特講[生きた地方自治法])

赤松俊彦 (公法特講[生きた地方自治法])

今、地方行政を取り巻く環境は大きく変化しつつあります。 地方分権を進めていくため、税源移譲・交付税改革をはじめとした中央政府と地方公共団体の関係再編、市町村合併による行政区域の変更、「市民協働」といわれる市町村と住民の新たな関係の構築、行政改革、道州制の検討などの議論がなされています。また、地方公共団体においても、新たな様々な取り組みがなされつつあります。

「国から地方へ」、「官から民へ」という方向の下で、中央政府と地方公共団体、行政と民間の役割分担を見直し、「個性豊かで活力に満ちた地域社会」いわゆる分権型社会の構築への取り組みがはじまっているのです。

では、「個性豊かで活力に満ちた地域社会」とは、具体的にはどういうものなのでしょうか。答えはどこにも書いてありません。また、答えは一つではありません。分権型社会では、地域・住民に決定する権限があり、同時に責任もあるのです。私たちが、自分で見つけ、創り出していくしかありません。

そのためには、現在の仕組み学び、様々な意見に触れ、議論をすることにより、世の中の動きを多面的な観点から見る力を付けることが必要です。

大学は、知識の宝庫であり、また、社会との接点です。大学生の特権とは、このような大学の財産を自らの選択と責任で活用し、自分の考えを身につける時間と環境が用意されていることにあります。

地方公共団体(県・市町村)の一員として、地方行政について、さらには、地域の未来について考える貴重な経験が得られることを願っています。

2006年6月19日掲載 (赤松教員は大学院公共政策コースの所属ですが、法学部の講義・演習も担当します。)