法学類月報第129号を発行
法学類月報は、広報委員会および学生ボランティアの協力により、法学類の最近のトピックやコラム、エッセイなどを通じて法学類の「今」を関係者の皆様にお伝えするものです。
※試行的にhtml版を直接掲載しています。PDF版はページ下部のリンクからご利用いただけます。
春の訪れとともに旅立ちの季節を迎えました。金沢を離れる方も多くいるでしょう。ふと母校が懐かしくなったら、ぜひ法学類月報を見に「帰って」きてくださいね。第129号は合田先生による卒業生へのメッセージ、東京事務所だより、公認サークル模擬国連の活動紹介です。
卒業に寄せて 法学類長 合田篤子
卒業生のみなさま、ご卒業おめでとうございます。
振り返ってみますと、みなさんが入学した当時は、まだ新型コロナ禍の影響から、一部はオンライン授業が行われ、サークル活動なども一定の制約があり、大学生活を思う存分過ごせなかったという方も多いでしょう。また、2024年1月1日の能登地震に続いて9月には奥能登豪雨で被災され、悲しい経験をされたり、不自由な大学生活を強いられたという方も少なくないでしょう。さらに世界に目を転じれば、2022年2月にはロシアがウクライナに侵攻し、2023年10月にはイスラエル・ガザ紛争も生じ、今もなお、国際社会に大きな影響を与えています。
大学生という多感な時期に、このような自らの意思では如何ともしがたい多くの出来事を経験し、また見聞きしたことで、みなさんの人生観に少なからぬ影響があったと思われます。「卒業に寄せて」というタイトルにそぐわない暗くて重い話ばかりで恐縮ですが、予想だにしなかったことが現実に起きるのです。今後も社会に出て、さまざまな困難に直面することがあるでしょう。そのようなときに皆さんを支えてくれるのは、法学類生として勉学を通して得た学びはもちろんのこと、大学生活で育んできた友情や人との絆です。ぜひ大事にしていってください。
最後に、皆さんの未来が輝かしいものであることを心から願っています。法学類での学びを糧に、自分の信じる道を進んでいってください。皆さんのますますのご発展を心よりお祈り申し上げます。
Topics:金沢大学東京事務所だより
東京都心の一等地に、金沢大学の東京事務所があるのをご存知でしょうか。法学類でも以前からお世話になっている東京事務所の関口さんにお話を伺いました。 |
卒業される皆さん、ご卒業おめでとうございます。この機会に、同窓生となられた皆さんにもご利用いただける、金沢大学東京事務所をご紹介します。
当事務所は、学生・卒業生・教職員の首都圏における活動拠点及び同窓会事務局として、東京駅から徒歩10分程(最寄り駅は新日本橋駅、三越前駅)の日本橋室町三井タワー5階(Google Mapへのリンク)に設けられました。
事務所内には会議スペースがあり、日中は、教職員の方々が企業や他大学との会議に、夜は、同窓生の方々が同窓会幹事会の集まり等に、幅広く活用されています。最近では特に、若手同窓生による同窓会活動が活発化し、交流・相談の場ともなっています。
現役の学生や大学院生には、ゼミのオンライン参加(KAINS-WiFiも利用可能)のスペースに使われたり、課題研究や就職活動時の着替え・待機・荷物預かりとしても利用されています。同5階にある入居者専用共有スペース(グレード高め)も利用できます。
その他、石川県、金沢市、白山市(現・市長は金沢大学の同窓生です)などの各東京事務所と連携したイベント支援や情報発信、産学連携活動の首都圏情報拠点としても活動しています。また、受験生や保護者の方の来所対応(学類パンフレット、入試要項、受験情報入手等)も行っており、3月に合格の報告に来てくださった方から「パンフレットをボロボロになるまで手放さなかった」とうかがった際には、改めて当事務所の役割を実感しました。
皆さんも、ご自分なりの活用方法を見つけて頂けると幸いです。

東京事務所利用実績(2023年1月から2025年2月)
金沢大学東京事務所 関口守利
公認サークル: 模擬国連 北陸支部後期会議に参加して
模擬国連とは、参加者が各国の外交官に扮して、国連で扱われる国際問題を議論する活動です。外交官となった参加者は、自国の抱える状況を深くリサーチしたうえで、諸外国との協議に臨みます。議論や交渉を通じて自国の利益を確保しようとしますが、その中で起こる他国との衝突を、限られた時間、手段でどう乗り越えていくかに、活動の魅力があります。
昨年12月に北陸支部で行われた後期会議はまさにその魅力が詰まっていました。この会議において議題となったのは「保護する責任」です。国際社会全体で人権を保障していこうというこの概念を国連の成果文書に盛り込むべく議論が行われましたが、会議終了までに多くの対立が伴いました。民族紛争による人権侵害を経験した一部の途上国や人権意識の高い欧州諸国が積極的な姿勢を見せる一方、新たな概念が既存の国際法、ひいては自国益に影響を与えることを危惧した中国、ロシアなどは消極的な姿勢を示しており、それがこの会議の争点となっています。しかし議論、交渉の中でわずかながらも合意が積み重ねられ、最終的には積極派の主張が多分に反映された成果文書が採択されました。
私自身もこの会議に外交官役として参加しましたが、何かしらの成果を出さなければいけないという全参加国に共通の意識はありつつも、各国の異なる意見をどうすり合わせ、合意に至るのか、難しい判断を迫られました。ただ、そうした壁を乗り越えて一つの成果文書が採択されたときには、充実感に満ちあふれていました。
来年度も北陸支部は多くの会議を開催する予定ですが、これからもそうした魅力を大切にしつつ会議に取り組んでいきたいと思います。

模擬国連の活動風景
法学類2年 T. S.
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