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法学類月報第124号を発行

法学類月報第124号を発行

法学類月報は、広報委員会および学生ボランティアの協力により、法学類の最近のトピックやコラム、エッセイなどを通じて法学類の「今」を関係者の皆様にお伝えするものです。

※試行的にhtml版を直接掲載しています。PDF版はページ下部のリンクからご利用いただけます。


キャンパスにさわやかな風が吹いてきました。スポーツ、読書、食欲、みなさんにとってどのような秋でしょうか。今号は9月に着任された岩城先生の⾃⼰紹介エッセイ、金沢法友会の活動報告(後編)、入学からの半年を振り返ってです。


教員エッセイ:第81回 岩城円花先生(商法)

2024年9月より講師として着任いたしました、岩城円花と申します。専門は商法です。私は、生まれも育ちも仙台で、この度故郷を離れ金沢に参りました。東北から北陸までの車窓を眺めていると、ふと約300年前にも同じ旅路を辿った人物の存在を思い出しました。「奥の細道」の作者、松尾芭蕉です。芭蕉は、東北から北陸まで旅をし、その道中で数々の俳句を詠みました。

「あかあかと日は難面(つれなく)も秋の風」。これは、芭蕉が金沢から小松までの道中に詠んだとされる句で、「赤々と太陽の日差しが照り付け秋など素知らぬ顔であるが、吹く風から秋の涼しさを感じる」という意味です。私が金沢の地に降り立ったのも、ちょうど芭蕉と同じく残暑を感じる秋の日でした。

こうした詩的な表現の背景には、「不易流行」という芭蕉の思想があるといわれます。「不易流行」とは、変わらない本質と、時代や環境に応じた変化を柔軟に受け入れるという考え方です。法の世界も同様に、基本的な原則は不変である一方、社会や時代の変化に対応して新たなルールが求められます。例えば、株主は平等に扱われるのが原則ですが、近年の敵対的買収の増加を受け買収者に対する規制が強化されたように、法は不易と流行を兼ね備えているのです。

芭蕉は、人々との出会いを大切にしながら旅を続けたといわれます。私もこの地での新たな出会いや経験を大切にし、皆様と共に歩んでいきたいと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。

芭蕉の絶賛した日本三景「松島」

芭蕉の絶賛した日本三景「松島」

公認サークル:「法と教育学会&社会見学(金沢法友会)」後編

「金沢法友会」のメンバーは学会の翌日、社会見学として今年は国民生活センターと最高検察庁を訪問し、金沢大学東京事務所にご挨拶に伺いました。

独立行政法人国民生活センターは、法学類ご出身(令和4年3月卒)で、法友会にも所属されていた安井大智さんが在職されており、今回、ご厚意で見学にご対応下さいました。安井さんからは、消費者問題に取り組む国の中核的な実施機関としての国民生活センターの業務やご自身のお仕事のご紹介とともに、若者の消費者トラブルの傾向や内容(「美(び)」と「金(かね)」に関するトラブルが目立つそうです!)についてもご説明いただきました。

最高検察庁は、「移動教室」と銘打って、学生の社会見学を受け入れて下さっているので、今回はこれを活用しました。検察庁の業務や検察官の役割や仕事について、学生からの質問に答えながら、検察官・事務官の方からご説明いただき、模擬取調室も見学しました。

最後に訪れた金沢大学東京事務所は、学生を含む本学関係者が利用できる都心の施設(なんと、KAINS-WiFiも使えます!)ということで、今後、就職活動等で東京に来る機会に知っておくと便利かなと思い、訪問しました。所長の関口さんからも、歓迎と激励のお話しをいただきました。

今回は、見学先で、いろいろな社会人の方とお話しをする機会を設定することができ、学生にとっては特に、進路選択のための情報収集という意味でも、得るものが大きかったようです。

法務省赤レンガ庁舎をバックに

法務省赤レンガ庁舎をバックに

 

福本知行(教授・金沢法友会顧問)

 

寄稿:「入学からの半年を振り返って」

入学してからの半年間は本当にあっという間でした。同期の友達や先輩に恵まれ、人間関係が一気に広がり、とても楽しいです。大学生は、自分から行動すれば、やりたいことが何でもできるのだということを日々実感しています。講義に加えて、サークル活動で高校生とかかわったり、自主ゼミを立ち上げてみたりと、様々なことに取り組みました。本稿では特に学びの深かったと感じる活動を2つ取り上げます。

1つ目は、NPO法人ロースクール奨学金ちゅうぶが主催する弁護士過疎地域の視察ツアーへの参加です。神奈川県出身の私には弁護士過疎地と呼ばれる地域の具体的なイメージがわかず、ぜひ実際に見てみたいと思い参加しました。1泊2日で敦賀、小浜に赴き、裁判官や弁護士の先生方にお話しを伺うことで、自分が必要とされている場所はどこなのかを考えるヒントになりました。視察に参加した他大学の学生とも知り合うことができ、交友関係も広がりました。

2つ目は、留学生向けの日本語授業の補助です。毎週、留学生の方々と日本語を使って会話をするのは、とても刺激的で、新たな発見の連続でした。私自身4月から初習言語科目として中国語の授業を履修していて、中国からの留学生と仲良くなることができました。日本語、英語、中国語を混ぜてなんとか会話をしながら、新しく学んだ言語を使う楽しさと難しさを実感しました。

これからも金沢大学という恵まれた環境を生かし、充実した学生生活をおくりたいと思います。 

 (法学類1年 F . A .)


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