法学類月報第114号を発行
法学類月報は、広報委員会および学生ボランティアの協力により、法学類の最近のトピックやコラム、エッセイなどを通じて法学類の「今」を関係者の皆様にお伝えするものです。
※試行的にhtml版を直接掲載しています。PDF版はページ下部のリンクからご利用いただけます。
この秋、カメムシが大発生していますね。カメムシには走光性があり紫外線や緑色の波長域に反応するらしいので、照明には気をつけてください。さて、今号は工藤先生から着任のご挨拶、久しぶりの「講義室から」、入学からの半年を振り返った寄稿です。Q3試験勉強の息抜きにお楽しみください。
教員エッセイ:
第73回 工藤文先生(政治コミュニケーション論)
10月1日付で法学類に講師として着任した工藤文(くどうあや)です。担当は政治コミュニケーション論です。自己紹介を兼ねて、学生時代の中国留学での経験を3つ紹介します。
1つ目に、高度経済成長に沸く中国です。留学先は、上海市にある復旦大学の新聞学院(ジャーナリズム学部)です。復旦大学は上海市北部に位置する大学で、のどかな郊外にありました。高度経済成長の波に乗り、周辺にはビル、ショッピングモールができ、あっという間に都会になりました。
2つ目に、おいしい中国料理です。「麻」(しびれ)と「辣」(からさ)のパンチのある四川料理、日本で焼き小籠包として紹介されている「生煎包子」が大好きでした。熱々の「生煎包子」は最高ですね!
3つ目に、様々な場面で助けてくれた、現地の先生と学生たちです。現地の先生と学生たちは、中国語がわからずにうろたえる日本からの留学生に対して、裏表なく接してくれました。この経験は、今でも私の中国に対するイメージの大きな部分を占めています。
さて、私の中国に対するイメージは、皆さんが持つイメージと同じでしたか?インターネットの発達によって、私たちが得る情報は広がるよりも、むしろ狭まっていると言われています。なぜなら、私たちは自分が得たい情報にばかりアクセスし、またコンピュータープログラムによっていつのまにか「狭い世界」に閉じこもってしまうためです。ぜひ、学生時代に学び、様々な経験をして、自分なりの「広い世界」に飛び出してください!
講義室から:「政治・行政の調査と分析A」
法学類の政治学系教員によるオムニバス科目「政治・行政の調査と分析A」、今年度の私の担当回では、昨年に引き続き、ふるさと納税について話したのですが、この講義を聞いて「ふるさと納税は制度設計がイマイチなので使わないほうがよくない?」といった感想を持った人が一定数いるようです。
個人の自発的な倫理観ももちろん重要ではあるとはいえ、自粛を求めるという名目で第三者が個人の利己的行動を徒に禁じようとすることは妥当ではない、と私は考えています(おとなになってから随分日が経ちますがまだこの「自粛を求める」という表現には違和感を覚えます)。
さまざまな価値観があるからこそ(強制を伴う)ルールが必要であるところ、ルールを十分に整備せず、各人の価値観に任せるはずの「自粛」を一定基準で強いるといったやり方は、多様な価値観を許容するはずの現代社会にはそぐわないと私は考えています。不文律を強いることによって維持しなければならないような制度はサスティナブルではないはずです。
何かを不当に強いられたり忖度したりすることによって、完全に合法の「ふるさと納税」を忌避したり利用者を非難したりすることのないよう私は願っています。
(法学類 木村高宏)
寄稿:入学からの半年を振り返って
金沢大学に入って半年、大学生活の自由さと何事も自分でやらないといけない大変さを毎日のように感じています。初めての一人暮らしでは、家事や料理の勝手が分からず、初日の夜ご飯は人参をそのまま食べました。また、大学の勉強は講義の90分間の集中が続かず、最初のテストも散々でした。いろいろありましたが、それでも、何事でもやってみようと考え、多くの人と出会い多くの経験をしてきました。
大学に入ってからは、趣味の旅行にも注力しています。夏休みでは、長年やりたかったほぼ計画なしの30日間の旅も実施することができ、東京・京都など主要都市を巡り、四国・九州を一周しました。その道中さまざまなトラブルに見舞われました。切符を紛失したり、線状降水帯発生のために電車が運休となったり、山の中にいたとき傘を持っておらず大雨の中の下山を強いられたりしました。しかし、その困難を自分でどうにかしていくことが辛くもあった反面楽しかったです。今ではそれを超えて成しえた達成感とともに良い思い出となっています。来年からは海外を旅してみたいです。
これから季節は冬になります。私は、愛知出身なので雪には慣れておらず、初めての北陸の冬の生活はかなり心配があります。また、法学の勉強もこれからさらに難化し、大変なことも多くなっていくと思います。しかし、どんなことでも楽しみつつこの大学での生活を楽しみ成長していきたいです。
(法学類1年 S. H.)
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