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法学類月報第103号を発行

法学類月報第103号を発行

法学類月報は、広報委員会および学生ボランティアの協力により、法学類の最近のトピックやコラム、エッセイなどを通じて法学類の「今」を関係者の皆様にお伝えするものです。

※試行的にhtml版を直接掲載しています。PDF版はページ下部のリンクからご利用いただけます。


Q3の試験が迫っています。今号は仲正先生のエッセイと、講演会講師をお引き受けいただいた先輩、疋田哲朗さんからの先輩メッセージ、キャンパスビジットをお手伝いいただいた4年生の寄稿です。先月のご寄稿に引き続き、今号も新旧の学生さんのご尽力をいただいております。法学類月報の半分(以上)は皆さんの優しさでできています。

 

教員エッセイ:
第63回 「私は何者か」仲正昌樹先生(政治思想史)

私は共通教育でドイツ語と倫理系の科目、法学類では政治思想史を担当しています。金沢大学の附属病院で起こった医療訴訟に関して参与観察し、研究書や論文を出したこともあり、医療倫理には結構詳しいし、前衛演劇の創作に参加し、自分で役者をやったこともあります。最近ワイドショーや報道番組でリモートコメントしているのを見かけて、ますますこの人何者だろう、と訝っている人もいるでしょう。単位とは関係ないし、私の正体なぞ分かる必要ないのですが、自分のその都度の知的興味と社会的ニーズのバランスで、食わず嫌いにならずに、いろんなことをやっている、とだけ言っておきます。

マスメディアでは、「哲学者」と紹介されることが多いです。「哲学者」というと、ソクラテスと同格ぶっているように聞こえて多少抵抗があるのですが、メディア的にはできるだけシンプルな肩書がいいので、それで通しています。私の著作がどれくらいあるかはamazonで検索してもらうとすぐ分かります――ほとんどの本はページ数も結構あります。記録的に売れたものはありませんが、たくさん書いているということはそこそこ売れて、需要があるということでしょう。カール・シュミットとかアーレントとか丸山眞男とか政治思想史の本もありますが、割合としては、ニーチェ、デリダ、フーコーなど、フランス現代思想系のものの方が多いです。

私の著作は海外でも多少知られているようで、韓国語訳されているものが五冊ほどあります。いくつか予備があるので、韓国語の勉強にほしいという人は連絡して下さい。

 

先輩メッセージ:国家公務員総合職という選択肢

先日、卒業以来10年ぶりに法学類を訪問し、国家公務員総合職の仕事について紹介させてもらえる機会を持ちました。お招きいただいた中村正人先生(初学者ゼミの担当教員)を始め、足立英彦先生(ゼミ教員)、福本知行先生(所属していた金沢法友会顧問)にも久しぶりにお会いすることができ、懐かしの大学生活が一気にフラッシュバックしました。

私は、法学類を卒業後、ロースクールに進学したものの、自分のやりたいことは、紛争が起きた後の「事後救済」ではなく、紛争に巻き込まれないようにするための「事前予防」だ、との思いを強くし、国家公務員へと志望変更し、学生時代に法教育にのめり込んでいたこともあり、教育行政を司る文部科学省に入省しました。

学生時代を振り返ってみると、周りは地方公務員志望者ばかりで、法曹志望者はごく僅か。国家公務員志望者には、ほとんど出会ったことがなかったです。10年経っても、その状況は変わらないと聞きました。ただ、それはロールモデルが全くいない状態で、国家公務員を目指しましょうと言っても無理な話かと。なんとなく「公共のためにスケールの大きな仕事をしているけど、ブラックなんじゃないの?」というのが最大公約数的な国家公務員のイメージでしょうか。実際にどんなことをしているか、その一端を先日の講演では話させていただきましたが、それも約30万人いる国家公務員の一事例でしかありません。

コロナ禍の中で、なかなか思い描いたとおりのキャンパスライフを過ごせていないもどかしさを抱えているかも知れませんが、他方で、日本のデジタル環境は飛躍的に進みました。官庁がやっている説明会も、今やオンラインがメインです。その意味で、「周りに国家公務員がいないから分からない」は、もはや過去のものになってしまった感があります。

ぜひ、国家公務員総合職も職業選択の選択肢に入れてみませんか?扉は誰にでも平等に開かれています!

文部科学省 疋田哲朗(2011年度卒業)

 

寄稿:秋季CV 学生スタッフより

去る10月10日に法学類秋季(対面)キャンパスビジット(CV)が行われました。当日の「トークセッション」を中心にお手伝いいただいた学生スタッフの皆さんからご寄稿いただきました。


  • CVで高校生を見てまず思ったことは、自分にもこんな時期があったんだなぁという懐かしい思いでした(笑)。高校時代の記憶に懐かしく感じつつも、1人の法曹を目指す学生として、今回話したことが参加していただいた高校生に少しでも参考になっていただいければと思いました。(S. S. )
  • 僕自身の高校時代を思い出すと、ちょうど2年生の頃は、大学生活に対する憧れと受験に対する不安が入り混じっていた時期でした。今回のトークセッションで、金沢大学の魅力の発信や受験勉強へのモチベーションの向上に少しでも役立ったのであれば幸いです。(S. H.)

  • 大学生活への不安を和らげ、残りの高校生活を前向きに過ごしてもらいたいという思いで、自分自身の経験を率直にお話ししました。将来が見えない中でも必死に勉強打ち込めたこと、周囲の人に改めて感謝し、日々を過ごしていきたいと身が引き締まりました。(S. M.)

  • トークセッションを通じて、かえって私たちが受験生から金沢大学の良さを教えていただいたように感じます。受験生が本学に向ける眼差しを受け、恵まれた環境で学んでいることを実感しました。この環境に感謝し、残り約半年の大学生活を大切に過ごしていきたいと思います。(A. M.)
秋季キャンパスビジット中トークセッションの風景

秋季キャンパスビジット・トークセッションの風景


  • 法学類の学生、卒業生、教員に関係するイベント等の情報を、ぜひお寄せください。
  • 関係者の皆様のご寄稿を歓迎します。採用された方には、法学類グッズを進呈します。
  • 本誌のバックナンバーは、金沢大学法学類Webサイト(https://law.w3.kanazawa-u.ac.jp/category/brochure/geppo)に掲載していますのでご覧ください
  • また、メールでの定期配信(無料)をご希望の方は、金沢大学人間社会系事務部学生課 (n-kyomu※adm.kanazawa-u.ac.jp)までお申し込みください(※マークをアットマークに変更してご利用ください)。
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