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法学類月報第99号を発行

法学類月報第99号を発行

法学類月報は、広報委員会および学生ボランティアの協力により、法学類の最近のトピックやコラム、エッセイなどを通じて法学類の「今」を関係者の皆様にお伝えするものです。

※試行的にhtml版を直接掲載しています。PDF版はページ下部のリンクからご利用いただけます。


今号は福本先生の金沢弁についてのエッセイ、学会スタッフ体験記の寄稿、新しく始まった基礎演習についての寄稿です。2本も寄稿をいただくのは編集者として喜ばしい限りです。ポストコロナに向けて社会が動きつつあります。感染対策に留意しつつも、「コロナぶり(?)」が増えるといいですね。

 

教員エッセイ:
第60回「りくつな法学類」 福本知行先生(民事訴訟法)

私は子供時代、親の転勤(=2年に1回)の度ごとに人間関係を全部リセットしていました。広域の移動が多かったので、国内での日常的異文化体験という、ある意味でえがたい経験をしたということもできます。特に、小学校の最後の2年間をすごした高知での体験は、かなり鮮烈なものでした。何しろ、周りの友達や先生のしゃべっている言葉(土佐弁)が、自分のしゃべっているのとはだいぶ違う。共通語のイメージで聴くと、「え?」という感じのすることばは、各地にあると思いますが、例えば皆さん「のうが悪い」ってどういう意味か分かりますか?

学生として金沢に来て触れた金沢弁は、28年たっても(中村先生や合田先生のような)生粋の金沢人には遠く及びませんが、さすがに聴いていて意味が理解できないことは少なくなりました。初期のころ「のうが悪い」みたいに、一瞬「え?」と感じたことばのひとつが、「りくつな」です。共通語では、「法学部生は理屈っぽい」、「屁理屈ばかり言う」など、マイナスの意味で使いますが、「りくつな」は、むしろプラスの意味で使うのだとか。ならば、これはまさに法学類のためにあるようなことばではないかと最近気づきました。「りくつな法学類」って、法学類広報のキャッチコピーにいかがでしょうか?

 *「のうが悪い」:都合が悪い、不具合だ(「頭が悪い」の意味ではない)。
 *「りくつな」:すばらしい、予想以上にできる、たくみな。

 

寄稿:学会スタッフ体験記

「日本選挙学会」の2022年度総会・研究会が5月7日・8日に金沢市で開催されました。金沢では20年ぶり、コロナ後初めての対面開催です。私はその運営のお手伝いに携わり、発表の様子の撮影と、各地から学会に参加される先生方の控室(休憩室のようなもの)の運営を担当しました。撮影した写真が資料になると伺っていたので、1日目の最後、優秀論文を表彰する場面で緊張から手ブレしてしまい、その時、簡単だと思っていた撮影の仕事の大変さ、責任の重さを感じていたことに気づきました。

学会には多くの先生方が参加されていましたが、控室のお茶やコーヒーはあまり減っていませんでした。会場のあちこちで先生方が談笑されている様子を見かけたので、コロナぶり(?)の再会で、控室に移動せず会ったその場でつい話し込んでいらっしゃったのかもしれません。

写真撮影も控室運営も裁量の広い業務でしたので、発表を拝聴できる時間もありました。多くの報告で知らない数式や分析手法が示されていたため率直に難しいと感じましたが、プログラムに並んだ研究タイトルを見て興味がどんどん湧いてくる分野であるとも感じました。私が選挙啓発や主権者教育を行う金沢市選挙サポーターE7に所属していることもあり、特に若年層の投票率向上に関する報告が特に印象に残っています。公共などの授業でコミュニケーションがとれる環境を作りながら政治への関心を高めることが大切だとのお話があり、私自身E7に所属して初めて選挙の投票に参加した身ですので、周囲との会話の重要性は大変納得するところでした。

全国各地の先生とお話しできたり、先行研究を直接拝聴できる機会はめったにありません。もしお手伝い等の機会があれば、皆さんも積極的に参加してみてください。

法学類4年 H. K.

 

講義室から: 新規開講! 基礎演習 ― 法律を「使う」

6月初旬の2日間にわたり集中講義として開講された基礎演習は、「紛争当事者からの相談と相手方の交渉を模擬体験し、法律を実際に活用する」というこれまでに体験したことのない内容のものでした。

1日目は交渉学の授業から始まりました。交渉においては、両当事者の利益となる範囲を探り合い、互いに”Win-Win”になるような合意を目指すことが重要であると学びました。目先の結果だけを意識して主張を展開するのではなく、目的を踏まえたうえで広く見て利益となる選択をすることができるか、が難しい点だと感じました。

基礎演習:法律を「使う」の教室風景

 

午後からは、賃貸借契約事例(マンションの家賃交渉)を題材にして、賃借人と賃貸人の代理人役に班ごとに分かれ、当事者からの聞き取りを行いました。賃借人側では、当事者が何を最も重要視しているのか、そして最終的にどこまで妥協することができるのかを聞き取り、合意の範囲の確定に努め、より良い解決を模索するのが目標です。賃貸人側では、法律知識の乏しい当事者に対し、賃貸人としてどのような権利を持っているのか説明したうえで、相手方がどのような主張をしてくるかを場合分けし、それぞれの場合どこまで相手の主張を許容するか確認をとりながら主張を構成していきました。その後、最初の交渉を経て、当事者間の情報・認識の食い違いや、お互いにとって有利・不利な点などを整理します。そのうえで、2日目は前日の交渉を踏まえてのさらなる聞き取り、交渉を重ね、最終的な合意へと導きました。同じ題材で複数のグループが交渉を行いましたが、最終的にもたらされる結果にも幅がありとても興味深かったです。

法律論への当てはめだけでなく、当事者にいかにして接するかや、話し合いにおいてどのようなことを意識すればいいのかなどを学ぶことができ、非常に有意義かつ楽しい授業でした。

法学類  T. Y. , U. Y.


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※重複していた句点を一箇所削除しました。(2022年6月28日12時25分)