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法学類月報第92号を発行

法学類月報第92号を発行

法学類月報は、広報委員会および学生ボランティアの協力により、法学類の最近のトピックやコラム、エッセイなどを通じて法学類の「今」を関係者の皆様にお伝えするものです。

※試行的にhtml版を直接掲載しています。PDF版はページ下部のリンクからご利用いただけます。


金大祭も(ついでに金沢マラソンも)終わり、いよいよ年末感が高まってきました。今号は三浦先生のエッセイ、こちらも先日終わった秋季(対面)キャンパスビジットについて石尾先生の寄稿、そして12月から開催される「ウィークエンド・ロースクール」のお知らせです。各企画にご協力くださる学生さん、本当にありがとうございます。法学類のイベントの半分は皆さんの優しさでできています。

 

教員エッセイ:第55回 
三浦久德先生(法科大学院/倒産法・労働法)

法科大学院の実務家教員の三浦です。法学類の学生にお目にかかる機会はほとんどないので、自己紹介を含めて書いてみます。

33年前、私は金沢大学に入学しました。1,2年生のころ、金大祭実行委員をし、当時の城内キャンパスで森高千里さんのコンサートも運営しました。そして、2年後期から角間キャンパスに移転した最初の法学部の学生となりました。当時、環状線は鈴見台から現在のイオン前までしか完成しておらず、メインの通りは旭町側でした。イオンもりの里店も最初はありませんでした。周りは田んぼと山ばかりで、遭難しそうになりながら、角間までの雪道を歩いた思い出があります。

司法試験合格まで10年ほどかかってしまい、金沢法友会の部室で勉強をさせていただいていたのですが、その間、理学部と本部の建物ができ、教養部の建物ができ、最後に工学部の立派な建物ができました。その後、弁護士になって9年目から法科大学院の教員をさせてもらい、角間には合計で25年近くお世話になっています。

30年前と比較して一番驚くのはクマの目撃情報です。30年前は、角間でクマが出るという話はあまり聞かなかったのですが、最近のように多くの目撃情報があると、周辺の環境や世界の気候が変わってしまったということを実感します。

当時のことを振り返ると学生時代がとても楽しく充実していたと懐かしく思いだします。学生の皆さんも、勉強、サークル、バイト、飲み会、読書(写真は研究室にあったお勧め本)など、できる限りのことを一生懸命にしてもらえればと思います。

 

 

寄稿:
「秋季キャンパスビジットを終えて」

去る11月6日(土)に金沢大学の秋季キャンパスビジット(大学受験生向け)が開催されました。模擬講義では高校生に向けて、民法について二つの観点から(やさしく)お話ししましたが、改めて大学生の皆さん向けてお話ししたいと思います。

一つ目は、大学において民法を学ぶ意味についてです。まず、民法は、各種資格試験の受験科目であり、その重要性を否定することはできません。法律学以外の文系科目も視野に入れるならば、この特徴はより一層際立つでしょう。次に、法律一般にいえることですが、裁判になると、一方を勝たせて、他方を負けさせることになり、その勝敗を記載した判決文が作成されることになります。つまり、裁判では、様々な利害が対立する中でどちらを勝たせるべきなのを考えるだけではなく、負ける人を文章で説得する必要があるのです。民法に関する具体的問題について考えることは、多面的思考力や、論理的思力、文章力といった様々な能力を養うことにも繋がるだろうと思います。

二つ目は、基礎の大切さについてです。模擬講義では、①自転車事故を例として不法行為法について基本的な説明をしてから、②発展的な問題として、最先端の問題を検討することの意味(例:超高齢社会における民法の役割)や、現状のルールを批判的に検討することの意味(例:逸失利益の男女間格差)についてお話しをしました。基礎知識の修得と発展的問題の検討という2つのレベルを自覚的に区別することは、時として単調になりがちな基礎知識の修得の意味を再確認させてくれるのではないでしょうか。私の民法科目を受講している人は、今しばらく、基礎知識の修得にお付き合いください。

石尾智久(民法)

 

お知らせ:
ウィークエンド・ロースクール(リモート)のご案内

金沢大学法学類ウィークエンド・ロースクールは、法学類公認サークル「金沢法友会」「E7(イーナ)」の学生が企画・運営し、高校生が大学生と一緒に法(ルール)について学ぶことのできる、法教育・主権者教育のセミナーです。グループワークをふんだんに取り入れ、他校の生徒さんや大学生との交流の場にもなります。法(ルール)に関心のある高校生の皆さん、ぜひ参加してください。

  • 第1回 2021年12月18日(土)13時~15時頃「まちづくりゲーム ~投票をしてみよう~」
  • 第2回 2022年1月22日(土)13時~15時頃「どんなルールが良いルール?~ルールに必要な条件を考える~」
  • 第3回 2022年2月19日(土)13時~15時頃「知っトク契約 ~成人(おとな)になるということ~」

定員:第1回20名、第2回・第3回各25名 高校生・既卒者対象 先着順

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詳細を知りたい方はぜひ法学類Webサイトをチェックしてみてください!→お知らせ”高大接続プログラム「法学類ウィークエンド・ロースクール(リモート)」を開催します


  • 法学類の学生、卒業生、教員に関係するイベント等の情報を、ぜひお寄せください。
  • 関係者の皆様のご寄稿を歓迎します。採用された方には、法学類グッズを進呈します。
  • 本誌のバックナンバーは、金沢大学法学類Webサイトに掲載していますのでご覧ください
    (https://law.w3.kanazawa-u.ac.jp/category/brochure/geppo)
  • また、メールでの定期配信(無料)をご希望の方は、金沢大学人間社会系事務部学生課 (n-kyomu※adm.kanazawa-u.ac.jp)までお申し込みください(※マークをアットマークに変更してご利用ください)。
  • お読みになってのご意見ご感想は、上記メールアドレスまでお寄せください。

 

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